カレーは、子供の大好物! 私もご多分にもれず子供の頃は必ずおかわりするほどカレーが大好きでした。
今日は、ホールフーズプラントベース (WFPB、詳しくはこちら) バージョンの野菜カレーの作り方です。
本場のカレー
作り方を書く前に、私とカレーの話から……
子供の頃は日本のカレーしか知りませんでしたが、大人になって本場のカレーを知り、ますますカレーが好きになりました。本場のカレーと言ってもいろいろありますが、タイカレーは大好きで、タイ料理のレストランに行けば必ず注文していましたし、今は自分でもよく作ります。バラエティー豊かな南アジアのカレーもよく食卓に登場します。南アジアって実際どの国を含むのだろう? と改めて調べたのは、 10 年ほど前のことだったでしょうか? 外務省のウェブサイトによれば、インド、スリランカ、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、ブータン、モルディブが含まれるのだそうです。
私がはじめて南アジアのカレーを口にしたのは、かれこれ四半世紀前、世界一周旅行と銘打ってタイ、バンコクを皮切りにアメリカ、ロサンゼルスまでバックパックひとつで旅行をしたときに、スリランカで食べたのがはじめてでした。子供の頃に食べていたカレーとは全く違う料理として、とても気に入りました。さらに、カナダにいたときに住んでいた地域には、インドからの移民の方が非常に多く、インド系レストランには事欠きませんでした。また、本格的なインド食材を売っているインド系の食品店も多く、普通のスーパーですらバラエティーに富んだインドの食材が並んでいます。本場のカレーを知る前は、スパイスラックにあった馴染みのない香辛料は、使い方もわからず、何年も使われることがありませんでしたが、今ではなくてはならない存在です。カナダでは、どんなスパイスでも簡単に手に入るので、種類も大幅に増え、それなりに使いこなせるようになりました。
そんなこんなで、ホールフーズプラントベース (WFPB) をはじめる前もインドのカレーはよく自分で作っていましたし、週末にはインド料理レストランで舌鼓を打つことしばしばでした。レストランに行くと、いろいろなスパイスが混じり合い、えも言われぬ芳香が食欲をそそります。特に気に入って行っていたのは、南インド料理のレストラン!!! ベジタブルビリヤニ、チックピーカレー、ドサ、フィッシュパコラ(魚の天ぷらのようなもの)、それにゴビ 65 (カリフラワーのフライ)。辛いものが食べたいときは、ゴビマンチュリアン(カリフラワーのフライを青唐辛子のソースにからめたもの)。本当においしかったです。
食事法を変えてからも、何度かお気に入りの南インド料理レストランに行きましたが、油が多く使われているせいで食べたあとに少々胸焼けがして、いつの間にか足が遠のいてしまいました。ベジタリアンのおいしいメニューがたくさんあるのですが、徐々に体が油を受け付けなくなってきたようです。それからは、WFPB バージョンのカレーを自分で作るようになりました。油を使ったものと同じようにおいしくできるのか、最初は半信半疑でしたが、試してみると、思った以上においしくできました。油なしでも、スパイスを軽くローストすることで、素晴らしいアロマが漂います。
それでは、本題の作り方に移りたいと思います。
材料(4人分)
タマネギ 小 2 個( 1 cm 角に切る)
トマト 小 3 ~ 4 個( 1 cm 角に切る)
ナス 中 3 本( 乱切り)
ジャガイモ 中 3 個( 2 cm のさいの目切り)
パクチー 飾り用(茎を刻んでカレーの中に加えるとよいが、なくても OK)
塩 適宜(野菜の量にもよるので、味を見ながら加える)
ニンニクのみじん切り 大さじ 1(よく使う場合は、おろすかみじん切りにしたものを冷凍しておくと便利)
ショウガ 大さじ 1(よく使う場合は、 おろすかみじん切りにしたものを冷凍しておくと便利)
スパイス各種(以下のリスト参照)
下記のリストにあるスパイスは、日本で買えそうなものですが、他にも好みのスパイスがあれば自由に加えてください。
クミンシード | 小さじ 1 |
グリーンカルダモン | 1 ~ 2 個 |
クローブ | 3 ~ 4 個 |
黒胡椒 | 5 ~ 6 粒 |
コリアンダー | 10 ~ 15 粒 |
赤唐辛子(鷹の爪でもOK) | 1 本 |
ローリエ | 1 枚 |
ターメリックパウダー | 小さじ 1 |
<スパイス>
スパイスはパウダーよりホール(種、葉、根など)が、だんぜん香りも味もよいですが、手に入りにくい場合は、パウダーでも OK です。慣れないスパイスは少量から始めるとよいです。カレーによって、いろいろと組み合わせを変えるのが普通だとは思いますが、私の場合よくわからないので、基本的にそれらしいスパイスは全て入れます (^^;)
人それぞれ好みがあるので、いろいろ試してみると自分の味が見つかって楽しいです。参考までによく使うスパイスとハーブを紹介します。太字は私の特に好きなスパイスとハーブです 。
クミンシード、グリーンカルダモン、ブラックカルダモン、クローブ、黒胡椒、コリアンダー、カロンジ、フェンネル、カレーリーフ(生のものは冷凍可)、赤唐辛子、シナモン、ローリエ、ターメリックパウダー、オレガノ、バジル、ディル、タイム
作り方
<必要な調理器具>
包丁、まな板、スパチュラ(木べら、ゴムベラなど)、厚めの鍋または大きめのフライパン(スパイスをからいりするので)
- 鍋またはフライパンに、ニンニクとショウガ以外のスパイスを加え、焦がさないように弱火でからいりする。
- 香りが出てきたら、ニンニクとショウガを加え、軽く炒めたら玉ねぎを加える。
- 弱い中火にして蓋をする。約 3 分ほどして玉ねぎの香りがしはじめたら、トマトを加えて 3 分ほど煮る。
*水分が少ないかカレーが好きな場合は、ここで少し煮詰めるとよい。 - 手順 3 に、なすとじゃがいもを加えて蓋をし、グツグツと煮立ってきたら、蓋をして弱火で 15 分ほど煮る。
このとき、無水鍋やル・クルーゼなどの鋳物ホーロー鍋の場合は、蓋をしたまま、火を止めて15 分ほど置くだけでよい。 - 手順 4 に塩を加え、再度火をつける。軽く混ぜて塩がなじんだら、味見をして調整する。
- なすとじゃがいもに火が通ったら火を止める。
- お皿に盛り付けて、パクチーを飾ればできあがり。
今回は、オクラが冷蔵庫に残っていたので入れましたが、個人的には、オクラは他の野菜と混ぜずにオクラカレーとして食べるのが気に入っています。
カレーの材料(季節の野菜)
今の土地に移ってきたのは 2 月ですが、それから春にかけ、地元の農産物直売所のジャガイモが高いことに驚きました。レタスの場合は、春の間はどこでも売られていて安かったのに、夏の間はほとんど見かけず、たまに見かけても高い! ジャガイモ、タマネギ、ニンジン、レタス…… いろいろな食材がいつでもスーパーの棚に並んでいる昨今、お恥ずかしい話ですが、これまで野菜の季節などあまり気にすることはありませんでした。田舎で暮らすようになり、さらには自分で畑をはじめて、見方がずいぶん変わりました。畑をはじめてからは、種をまく時期や収穫する時期が少しずつわかるようになり、旬の野菜が見分けられるようになりました。近所の農家の方々が、毎朝直売所に採れたての野菜を届けてくれます。種まきから収穫まで、大変な思いをして育ててくれていることを思うと、安ければもちろんうれしいのですが、あまりに安いと逆に申し訳ない気持ちになるようになりました。無農薬でも虫食いのない立派な野菜をお店まで届けてくれる農家の方に感謝するばかりです。
旬の季節の野菜は、栄養も豊富で、何よりもおいしい。そんな野菜を食べない手はありません。
ありがたいことに、少し形の悪いものや前日のものは、おつとめ品コーナーで安く手に入ります。
たくさん手に入ったときは、カレーを作ります。二日目のカレーは、味がしみ込んでまた格別です。
野菜や豆類は、基本的になんでもカレーに入れていますが、特に好きなカレーをいくつか挙げておきます。作り方は、上記の作り方の手順 3 まではいつも同じで、そこに好きな野菜や豆を入れるだけなので、基本を覚えたら、お好きな材料を使ってどんどん応用してください!
- オクラ
- レンズ豆(赤、緑、茶色、どのレンズ豆でも OK)
- ひよこ豆
- ほうれん草とじゃがいも
- カリフラワーとじゃがいも