昨日は他の用事のついでに、畑に寄って収穫だけしました。暑いほどの陽気で、青空のきれいな一日でした。少し前ですが、ボカシ肥料を仕込んだので、そのことについても書こうと思います。
好気性発酵でボカシづくり
二年目の畑ですが、多くの野菜は初期生育が思わしくなく、小さいうちに虫にやられてしまうことがよくあります。地力が足りないのだろうと判断し、米ぬかや油かすで補いをしたこともありますが、なかなか効果が実感できません。自然農の「持ち込まない」という考え方には反するかもしれませんが、即効性のあるボカシ肥料を試してみたいと思い、作ってみることにしました。
ボカシづくりには、好気性発酵と嫌気性発酵があり、前者は酸素がある状態を好む微生物による分解、後者は、反対に、酸素のない状態を好む微生物による分解です。今回は、より短期間で仕上がる好気性発酵を試してみることにしました。材料としては、手に入りやすい米ぬかを使います。冬の寒い時期なので、発酵を促すために発酵促進剤も入れることにしました。市販のものもありますが、乳酸菌飲料や納豆、畑の土など、微生物を多く含むものなら何でもよさそうです。ということで、柿の皮で作った酵母水を使うことにしました。酵母水は、瓶に柿の皮と水を入れて、毎日ふたを開けて空気を入れ替えながら発酵状態を確認し、一週間ほどでシュワシュワっと泡が出て、よい香りがするとできあがりです。
この酵母水を米ぬかに少しずつ加えながらよく混ぜます。握ると固まるけれど簡単に崩れる程度になれば、発酵に適した水分量です。これに呼吸できるように布をかけて輪ゴムで留め、しばらく置きます。最初は毎日混ぜていましたが、そうすると温度が上がりにくいらしいので、途中から混ぜる頻度を減らしました。それでも寒いせいか全然温度が上がらないので、冷蔵庫の横に置いたコンポスト(コンポストについては、また別の機会に書きます)の熱を借りたりしながら、なんとか温度を上げました。しばらくすると焼き菓子のようなとてもよい匂いになってきました。その後、仕上がりまでは何度か温度が上がるはずなのですが、寒さが邪魔をして思うようにいきません。仕方がないので、嫌気性発酵に切り替えることにしました。
嫌気性発酵に切り替える
好気性発酵は、寒いわが家で熱源なしに完了させることが難しそうです。短い期間で作れる好気性の方が都合が良いと思っていましたが、定期的に混ぜる手間に加えて、温度を保つ苦労を考えると、時間はかかるけれど手間はかからない嫌気性発酵の方がいいのではないかとと思い直しました。さらにバランスのよいボカシにするために、油かすも購入しました。新しい米ぬかもコイン精米所で調達しました。好気性発酵を試みて中途半端に終わった、焼き菓子のような甘い香りの米ぬかももちろん無駄にはしません。コンポストから取り出し、まだ熟成しきっていない土も加えます。そして、前回同様、水分としては、柿の皮の酵母水を使います。
これらの材料を手でよく混ぜてから、好気性発酵の場合と同じように、酵母水を少しずつ加えます。ぎゅっと握ると固まり、かつ簡単に崩れるような硬さになるまで、酵母水を加えながらよく混ぜます。
仕込んだボカシの元を袋に詰め、できる限り空気を抜いてしっかりと口を閉じます。私は、袋の上に乗って全体重をかけて空気を押し出しました。そうすると、袋はかなり小さくなります。その状態でできる限り空気が入らないようにしっかり袋の口を縛り、それをさらに袋に入れてギュッと口を閉じます。寒い時期は、このまま 2~3 か月放置すればできあがりとのこと。仕上がっているかどうかは匂いで判断するようです。発酵がうまくいっていれば、よい香りがするようです。できあがったものは、乾燥させて発酵を止めれば保存可能とのこと。
仕込んだのは 11 月 1 日なので、できあがったボカシを実際に使えるのは、2 月以降でしょうか。ボカシは追肥に向いているらしいので、まずは、ニンニクやイチゴ、タマネギなどの追肥として使うことを目指しています。
本日の収穫
もう寒くて成長しそうにもないので、ある程度大きそうなニンジンを抜いてみました。三本抜いて、どれももう一つのできでした。ただ葉っぱだけは青々としておいしそうです。タケノコ白菜は、収穫に至るかどうか疑問でしたが、大きくなってきたものがあったので収穫してみました。白菜らしくない姿ですが、それなりに大きくなりました。その他にもアブラナ科の葉物野菜をいろいろ少しずつ収穫したので、鍋に入れて食べました。それぞれ特徴があっておいしかったです。