はじめての干し柿づくり

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ホールフーズプラントベースの食生活をはじめてから、甘味料として、砂糖はもちろん、メープルシロップ、はちみつ、アガベシロップなども使わなくなりました。その代わりに使っているのは、主にデーツ。しかし、デーツは輸入品なので、何か自分で栽培できるもの、あるいは少なくとも国産のもので代用できないかと考えたとき、思いつくのが干し柿です。ただ、干し柿は高いので、今使っているデーツの代わりにするとなると、あまり現実的ではありません。そんなとき、近所の道の駅で干し柿用の渋柿が安く売られていたので、実験的に干し柿作りに挑戦することにしました。方法もよくわからず、どこに干せばいいかもわからないため、小さな柿 8 個入り一袋のみを購入。200 円でした。

道の駅で購入した干し柿用の渋柿。吊るしやすいように、枝が T 字に切られています。

干し柿の作り方は、検索するとたくさん出てきます。いろいろ調べた結果、準備したものは、柿以外に、紐、ハサミ、焼酎、それから洗濯物を干すための小物干しです。

まずは、柿を洗い、へたの飛び出ている部分だけちぎります。

柿を洗い、へたの飛び出た部分だけちぎりました。

次に、皮をむきますが、このとき、先っぽのとがった部分に少し皮を残します。ここに渋がたまるらしいです。本当なのかと少し疑っていましたが、実際に干してからその部分を食べてみると、渋かっただけでなく、口の中に渋みが長時間残ったので、食べることはお勧めしません。

次に、柿を紐で吊るします。紐は、太めの縄などが一番だと思いますが、うちにある紐は、麻紐、紙紐、畑で使う鳥よけの紐だけです。わざわざ買うことはせず、鳥よけの紐を使うことにしました。麻ひもの方が見た目はいいのですが、細かい繊維が出て柿にくっつきそうなので、鳥よけの紐を選びました。鳥もよけられれば一石二鳥ですが、この使い方ではそんな効果はないはずです。この糸で T 字に切られた柿の枝を縛ります。紐の長さは、どのくらいがいいのかわからなかったので、長めに切っておきました。

このあと、雑菌が繁殖しないように、柿を熱湯にくぐらせるか、焼酎をスプレーするといいようですが、畑で使うストチュウ水を作るために買った焼酎が残っていたのでそれを使うことにしました。

容器に焼酎を入れ、柿を浸しました。

焼酎で殺菌した柿は、紐の長さを調節して、柿同士が触れないようにしながら、洗濯物用の小物干しに吊るします。干す場所はベランダ。周囲の環境がよいので、空気もきれいです。10 月 28 日から干しはじめました。

ベランダに干した柿

ところで、わが家のベランダには屋根がありません。濡れるとカビが生える可能性が高いので、雨の日は室内に取り込むことにしました。ちなみに、家の中に入れたときも風通しのいい場所でないとカビが生えてしまうので、部屋と部屋の間の引き戸を開け、かもいフック(確かダイソーで購入)をつけてそこに吊り下げることにしました。

また、二階建てアパートの二階なのですが、建物上部に飾り(?)のようなものが設置されていて、晴れていてもそこに朝露がつき、あたたかくなるとポトポトと水が落ちてくるので、雨の日以外にも濡れる可能性があります。そこで、簡易な屋根をつけることにしました。屋根になりそうなものを探してみると、裏側にプチプチが付いた厚手の袋があったので、それを使うことにしました。最初はその袋一枚で屋根を作りましたが、安全のため、翌日二枚に増やしました。物干しざおと紐に洗濯ばさみで取り付けただけのとても簡単な屋根なので、強風には堪えないと思われます。雨をよけられるようなものでもありません。

毎日天気がよく、空気もかなり乾燥していたので、柿は、思ったよりも早く乾いてきました。表面が乾いてから、2~3 度柿をもみました。内部に渋が残らないようにするためらしいです。できあがるまで、二週間程度はかかると思っていたのですが、一週間後には、すっかり干し柿らしい姿になりました。

8 日後、少し早いかもしれないとは思いながら、おいしそうな干し柿を見て、つい味見をしてしまいました。割ってみると、外は乾燥しているのに、中は透明感のあるゼリーのようで、トロトロととろけそうです。食べてみると、何とも上品な甘みと食感で、最高の干し柿でした!

渋みは全く残っていなかったので、このままで完成としてもいいのかもしれませんが、さらに干したらどうなるのか興味があり、残りは干し続けることにしました。11 月 9 日、12 日経過した干し柿は、外側が黒っぽくなりました。直射日光に当てすぎたのかもしれません。また、売られているもののように白い粉はふいていません。これは、寒さが足りないせいでしょうか? この柿を食べてみると、通常の干し柿の味です。トロトロのときの方が断然おいしかったです。今思えば、あの時点で終了とすればよかったのかもしれません。でも、せっかくなので、2 週間干した状態も試してみたいと思います。最後は、ネットの中にぶら下げてみました。

最初の干し柿が仕上がる前に、いつも安くておいしい甘柿を買っている地元の小さなスーパーで、干し柿用の渋柿がとても安く売られているのを発見してしまいました。百目柿という大きな柿で、24 個入ってなんと 780 円! これは買わずにはいられません。帰って重さを計ってみると、小さいものは 215 g ほど、大きなものは 315 g ほどと幅がありましたが、全部で 7 キロ近くありそうです。

柿を買って帰ってきたのが午後だったので、他の用事をしてから、24 個の柿をむき終わると、外はすっかり真っ暗になってしまいました。最初の柿とは違ってどっしりと重量があり、巨大で場所も取るので、干す場所にも悩みました。ベランダに広げすぎて、洗濯物を干す場所がなくなってしまっては困ります。また、雨や朝露がかからないように工夫する必要もあります。そこで、余っていた突っ張り棒に柿を吊るし、それをベランダの物干しざおにくくり付けて、雨のときには取り外して家に取り込めるようにしました。あまりにも重たいので、一部は、最初の干し柿を吊るしていた小物干しに吊るします。最初に使っていた簡易な屋根では小さすぎるので、夏に使っていたオーニングを再び取り付けました。昼間は日に当てたいので、上から落ちてくる朝露だけが防げるように、夜から朝にかけてだけオーニングを使用します。2 回目の干し柿は、11 月 5 日開始です。

大きな重たい柿なので、上の方の柿には、細い糸が食い込んで傷がついてしまいます。天然素材の縄があれば、食い込みにくいだけでなく、柿をひっかけるのも簡単そうです。そのうえ、見かけもずいぶんよくなります。

現在 5 日間経過したところですが、なにせ大きな柿なので、なかなか乾燥が進みません。もんでみても、まだまだ外側だけしかやわらかくなっていません。最近晴れて乾燥した干し柿日和が続いていましたが、3 日後には、久しぶりの雨の予報が出ています。それまでに、もう少し乾燥してくれればいいのですが。

いつもの景色も干し柿があると少し違って見えます。アパートのベランダなので、古民家にずらりと吊り下げられた干し柿ほどの美しさはありませんが、朝日を受けた柿や青空をバックにした柿は、なかなか美しく、ときに目を奪われます。2 回目の干し柿もあと 10 日ほどで仕上がるはずです。大きな柿がどんな干し柿になるのか、毎日楽しみにしながら眺めています。

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