普段家でパンを焼かない人にとっては、パン作りというと面倒くさいイメージがあるかもしれませんが、ホームベーカリーがなくても、思ったよりも簡単に焼けるものです。今回は、捏ねずにできる、しかも成形も不要な簡単パンをご紹介します。何よりも気軽に作れることを重視しているので見かけはもう一つですが、味は十分おいしいです。
材料
強力粉 200 g
小麦全粒粉 200 g
イースト 5 g
塩 5 g
水 約 350 ml(適宜加減する)
白ごま、黒ゴマ 各大さじ1~2(量はお好みで。省略可)
参考のために、私が今回使った材料を載せておきますが、これらは量が多いので、スーパーで売っている小麦粉でとりあえず試してみるといいと思います。全粒粉が手に入りにくい場合は、白い強力粉のみでもいいので試してみてください。もちろん全粒粉入りの方が体にはいいですが、たとえ白いパンでも、砂糖や油や乳製品、その他の添加物が入った市販のパンよりはずっと健康的です。
作り方
1.大き目のボウルに強力粉、全粒粉、塩、イーストを入れ、ゴムベラでざっくり混ぜる。
2.1のボウルに水を加え、ゴムベラでよく混ぜてからひとまとめにする。全粒粉を使わない場合は水を少なめにしたり、逆に水が少なすぎて混ぜにくい場合は、分量外の水を少しずつ足したりと、水の量は適宜加減してください。
3.2のボウルに濡れ布巾やラップなどで蓋をして、2.5 倍程度に膨らむまで発酵させる。発酵時間は気温によって大きく異なるので、生地の膨らみ方を確かめながら、発酵の具合を見極めてください。今回は、2 時間弱で確認した時点で、十分発酵していました。真夏ですが、エアコンを入れて 28~29 ℃くらいの環境です。
4.一次発酵が完了したら、ボウルの中の生地の上に茶こしなどで強力粉(分量外)を振る。やわらかめの生地なので、粉は多めの方がゴムベラにつきにく、扱いやすいです。特にボウルと生地の境目は重点的に。ゴムベラにも少し粉を振ります。
5.生地とボウルの間にゴムベラをさし込んでボウルの底まで到達したら素早く抜き取る。ボウルを一周するまで、ゴムベラを少しずつ移動させながらこれを繰り返し、一周してボウルから生地が離れたら、クッキングシートを敷いた天板の上にこの生地を落とし、形を整える。
6.生地を 30 分ほど休ませた後、二次発酵せずにそのまま 200 ℃のオーブンで 20 分ほど焼く。
今回は両親宅で焼きましたが、オーブンではなくオーブントースターを使いました。オーブントースターは庫内が狭く、熱源が近いので、途中でアルミホイルをかぶせるなどして上部が焦げるのを防ぎます。また、生地はなるべく薄く広げて、熱源に近づかないようにすることも大切です。
焼き上がったパンは、冷ましてから切るとうまく切れます。
今日は、チーズの代わりによく食べるカシューチーズ(材料:カシューナッツ、レモン汁、デーツ、ガーリックパウダー、オニオンパウダー、味噌、塩、オレガノ)とアボカドディップ(材料:アボカド、レモン汁、塩、コショウ)をのせてみました。ピーナッツバターを塗って、デーツをのせて食べるのも大好きです。砂糖や油の入っていない塩味のみのシンプルなパンなので、何にでも合わせやすく、そのまま食べるのもまたおいしいです。
通常のパンの作り方では、捏ねたり、成形したり、二次発酵させたりと時間も手間もかかるため、忙しい日に作ろうとはなかなか思えません。でも、この方法なら、簡単で洗い物も少ないので、気軽にパンを焼くことができます。朝焼きたい場合は、前日の夜に混ぜた生地をそのまま冷蔵庫に入れておきます。低温でじっくり発酵させて、朝起きてから天板に移し、オーブンで焼けば、焼き立てパンを食べることができます。今回はゴマを入れましたが、ドライフルーツ、ナッツ、シード、ハーブなどを入れてもおいしいです。また、小麦粉と塩とイーストだけのシンプルパンをそのまま何もつけずに食べるのも大好きです。とても簡単なので、ぜひ一度試してみてください!