ローズマリーチンキで作る軟膏と化粧水

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ローズマリーを栽培していても、料理ではたいした量は使わないので、食用以外にも活用してみることにしました。若返りのハーブとも言われているローズマリー。その若返り成分「ウルソール酸」を抽出して、軟膏と化粧水を作ってみました。

目次

ローズマリーの肌への効果

若返りのハーブとも言われるローズマリーですが、ウルソール酸という成分が特に肌にいいようです。この成分は、シミやしわに効果があるということですが、精油ではなく、高濃度アルコールで抽出したチンキに含まれるそうです。精油には、抗酸化や抗菌、血行促進などの効果があるとのこと。同じローズマリーでも、精油とチンキでは、含まれる有効成分が異なるのですね。ちなみに、食べると、血行促進やデトックスの効果があるようです。さまざまな方法で取り入れるとよさそうですね。

ローズマリーの収獲

実は、私の畑にはローズマリーはありません。この春に返却した貸農園の畑には、 3 年かけて大きく育った立派なローズマリーがあったのですが、大きかったゆえに移植に失敗し、新しい畑では根付くことなく枯れてしまいました。そこで、先日帰省した際に、両親宅の庭に生えているローズマリーを収穫して、持ち帰りました。先端の若いきれいな葉だけを収穫したものです。挿し木で増やそうと、一部は土に挿していますが、なかなか根が出ません。うまく発根したら畑に植えたいのですが、挿し木には時期が悪いのでしょうか? ローズマリーは寒さにすこぶる強いので、寒い地域でも安心して栽培できるありがたい植物です。

チンキづくり

今回は、肌に良い成分であるウルソール酸を抽出したいので、まずは高濃度アルコールを使って、ローズマリーのチンキを作ります。ホワイトリカーや焼酎やウォッカなどでもできるようですが、今回は、より成分が抽出されるように、無水エタノールを使用しました。無水エタノールの方が、色もきれいに仕上がるようです。

洗って乾かしたローズマリーをエタノールで消毒した小瓶にたっぷり詰め、無水エタノールを注ぎます。古い茶色くなった枝がある場合は、枝から葉っぱを外して使用した方がいいようですが、やわらかい新しい枝しか入れていないので、そのまま全部利用しました。この瓶を冷蔵庫に入れ、空気に触れている部分にカビが生えないように、一日一回、よく振りました。一日経過後には、クロロフィルのきれいな緑色が出ていました。2 週間後には、濃い緑色に変わっています。

2 週間抽出したあと、コーヒーフィルターで濾して空き瓶に。ローズマリーチンキのできあがりです!

ローズマリー軟膏づくり

次に、できあがったチンキを使って軟膏を作ります。ウルソール酸を分散させる基剤としてはワセリンが向いているらしいので(本当かどうかはわかりませんが)、手持ちの白色ワセリンを使いました。使いかけのチューブの中身が 17 gだったので、実験的に少量で作ることにしました。白色ワセリンを同量のチンキとともに耐熱容器に入れます(ガラス製の計量カップを使いました)。これを湯煎にかけて、たまに混ぜながらアルコールを飛ばします。時間を計りそびれましたが、15 分以上かかった感覚です。匂いを嗅いで、アルコール臭がしなくなるまで湯煎しました。

出来上がった液体をすぐにガラス容器に注ぐ予定でしたが、別のことをしているうちに冷めて固まってしまいました。小さいゴムベラですくってガラス容器に移しましたが、ベタベタで大変でした。あたたかい液体の状態のときに容器に移した方がよさそうです。そのためには、プラスチックではなくガラスの容器がお勧めです。

出来上がって容器に詰めたローズマリー軟膏

ワセリンはべたつくので、次回は、ミツロウを入れてみたらどうかなと思っています。

偶然できたローズマリー化粧水

実は今回は、軟膏だけ作る予定で、化粧水を作るつもりはありませんでした。チンキを精製水で 10 倍程度に薄め、好みによりグリセリン少々を加えれば化粧水になるのですが、私は敏感肌でエタノールが苦手です。10 倍に薄めてもエタノールがきつすぎるのではないかと思ったので、化粧水はやめておくつもりでした。

でも、出来上がったチンキを濾したあとのローズマリーの葉が入った瓶を見て、ここにはまだたくさんのウルソール酸が残ってるんだろうなぁと思い、試しに水を少し注ぎ、瓶に蓋をして振ってみると、驚くほどきれいな緑色の液体になりました。試しに顔につけてみましたが、アルコールでピリピリする感じもなく、私の肌にも大丈夫そうです。長持ちはしないので、冷蔵庫に入れて、早目に使い切ります。とにかく色が美しくて、ローズマリーの香りもさわやか!

ろ過したあとに残ったローズマリーに水を注いで作った化粧水

2024 年 7 月 15 日追記

チンキがたくさんあるので、もう一度軟膏を作ってみました。今回はワセリン 40 g にチンキ 50 g で湯煎してアルコールを飛ばしてから、シアバターを加えました。量は適当ですが、ワセリンの半量くらいだったと思います。シアバターは少し加熱すると溶けるので、溶けてよく混ざればできあがりです。今回は、あたたかいうちにガラスジャーに移したので、表面がつるりときれいに仕上がりました。

ローズマリーチンキから軟膏を作る方法を調べると、ウルソール酸を分散させるために、基剤として、オイルなどではなくワセリンを使わなければならないと書かれています。それが本当なのかは疑わしい気がするので、皮膚に浸透せずにベタベタするワセリンの代わりに、シアバターを使ってみようと思い立ちました。しかし、エタノールが蒸発するまでシアバターを加熱していいものかも疑問です。そういうわけで、妥協案として、ワセリンにウルソール酸を分散させた後、シアバターを加えてみました。どちらにしても使い心地はベタベタですが、肌には浸透している気がします。

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