畑にブルーマロウの花が咲いています。私が植えたのではないのですが、前にこの畝を使っていた人が育てていたようで、勝手に生えてきました。株も大きくなって次々に花をつけているので、せっかくだからハーブティーに利用することにしました。ブルーマロウは、その名前の通り、青いきれいな色が特徴のお茶です。
ブルーマロウとは
ブルーマロウは、コモンマロウやウスベニアオイとも呼ばれる、アオイ科ゼニアオイ属の植物です。花は、ドライにしてハーブティーにしたり、そのままエディブルフラワーとして料理に色を添えることもできます。また、若葉も食べることができます。次々に花をつけるので、畑に虫も呼んでくれて、とても便利な植物です。結構背が高くなり、大きく広がるので、植える場所を考えないと、日陰を作ってしまうのがちょっとした難点でしょうか。逆に、日陰を好む作物を近くに植えればメリットにもなりますね。
ブルーマロウの収獲と乾燥
ハーブティーにするのにどのくらい花が必要なのかわからなかったのですが、とりあえず 100 個花を摘んでみました。摘んだ後はかなりさみしくなりましたが、つぼみはたくさん残っています。
持ち帰った花を水洗いし、ガクを取ってから干しました。ガクの部分は、面倒ならとらなくても大丈夫だと思います。夜は湿気るので家の中に取り入れて、晴れた日に三日ほど乾燥させました。
乾燥すると、ピンクの花が紫色になります。
ブルーマロウティーなのに黄色?
乾燥した花は、乾燥剤と共に瓶に入れました。一回目は 100 個の花を収穫しましたが、同じく 100 個をあと二回、合計 300 個の花を収穫しました。100 個の花を摘んだ二日後には、すでに元通りにたくさんの花が咲いていたくらい、よく花を咲かせてくれます。
急須はガラスのものがあれば、色がわかりやすくていいのですが、残念ながら持っていないので、普通の急須です。花の量はわからないので適当に入れて、お湯を注ぎます。
しばらく待って急須の中を見てみると、花はすっかり色が抜けて白くなっています。美しい青を期待しながらグラスに注いでみますが、全然青くはなく、黄色っぽい……。もしや花が足りないのかと、もう少し足してみましたが、やはり同じです。
ブルーマロウティーの変色を楽しむ
このお茶は、レモン(酸)を加えると、ピンクに変色するということなので、それも試してみました。黄色いお茶にレモン汁を加えると、レモン汁が沈んだ下の方だけピンクに変わったので、混ぜてみると全体がきれいなピンク色に。ちなみにグラスの横に飾ってあるのは、畑から摘んできたオルレアとディルの花です。
二度目の挑戦、今度こそブルーに
レモン汁の実験は成功しましたが、やはり青いお茶が見てみたいです。もしかすると時間が経ちすぎたのが原因かもしれないと思い、今度は、色の変化が分かるように、グラスに直接花をいれてみることにしました。
今度は成功です! 花の上にお湯を注ぐと、お湯がみるみる青く変色します。花の色が抜けるとお湯がきれいなブルーに。この色はアントシアニンの色素だそうです。そこにレモン汁を注ぐとピンクに変色しました。
花が入っている姿もなかなか美しいです。外の光で見てみたくて、ベランダに持って行ってみると、ますますきれいです。本当に美しいお茶ですが、味はほとんどありません。レモン汁を加えると、もちろんレモンの味はするのですが。どちらかというと目を楽しませるハーブティーですね。ブルーマロウに含まれる粘液質が粘膜を保護するなどの効果はあるようですが、薬の吸収を遅らせるようなので、薬を飲む場合には時間をあける必要があるようです。
ブルーマロウは葉っぱも食べられる
若葉も食べられるということで、少し収穫してみました。生で食べてみると、アオイ科なのでねばねばしています。茹でたり、炒め物に入れたりしてもよいということで、サラダに入れてみましたが、特にクセもなく食べやすかったです。